中国語翻訳・ローカライズに関して、お客さまからいただいたご質問を基に、中国語に関する情報をまとめました。中国語の豆知識として、Webサイトやパンフレットの制作時のご参考になれば幸いです。
北京語とは、中国の北京で話されている中国語の方言の事です。「普通話」と呼ばれる中国の公用語を、北京語と呼ぶ場合がありますが、完全には同じものではなく、厳密に言うと北京語は中国にたくさんある方言の一種です。
一方広東語は、中国大陸の南部及び香港・マカオを中心に話されている言葉で、これも方言の一種です。特に香港では日常的に広東語が使われ、テレビ、雑誌、映画や歌など幅広く使用されています。
また北京語と広東語は発音も全く違います。北京語には4つの声調(四声)がありますが、広東語には9つあります。例を挙げると、香港映画ファンの方は「モウマンタイ」(問題ない)という単語をご存じだと思いますが、これを北京語で発音すると「メイウェンティ」となります。
中国人の多くは普通話を話すことはできますが、広東語を話せるのは一部の地域の人々に限られています。
「簡体字」とは、1960年代の文字改革運動によって簡略化された文字のことで、中国大陸のほぼ全域とシンガポールなどで使われています。
一方「繁体字」は、日本で言う「旧漢字」に近いもので、ほとんど簡略化されていない画数の多い漢字のことです。書き方は複雑ですが、漢字の伝統的な美しさや均整美を保持しています。香港・台湾・マカオではこの「繁体字」が使われています。
日本は中国から漢字を取り入れましたが、現在使われている日本の漢字は日本国内で独自に変化してきたもので、中国の漢字とは書き方が違うものや、中国にはない「和製漢字」もあります。そのため中国人には読めない漢字も多く、日本国内の土地や駅名には基本的に中国語表示が必要となります。
さらに中国には簡体字と繁体字の2種類の表記があり、中国大陸の大部分の人は繁体字は書けませんが、読むことはできます。しかし、近年の学校教育では簡体字しか教えないため、若者、特に子どもの繁体字の読解力が低下しつつあります。
一方で、香港・台湾・マカオでは「繁体字」を使っているため、大多数の人は簡体字が読めません。
以上のことから、すべての中国人が理解できるように、日本国内の土地や駅名の中国語表示は簡体字と繁体字の両方で表示されている場合もあります。
主に5つのパターンが考えられます。
例 伊藤忠商事株式会社→伊藤忠商事株式会社 資生堂→资生堂 みずほ銀行→瑞穗银行
例 ソニー→索尼 カネボウ→佳丽宝 サントリー→三得利 ヨドバシカメラ→友都八喜
例 ライブドア→活力门 パイオニア株式会社→先锋有限公司
例 セイコーエプソン→精工爱普生 京セラ→京瓷
例 レナウン→RENOWN ジュジュ→JUJU化妆品
中国語と日本語の文法の主な相違点
日本語は「主語、目的語、述語(SOV)」の順番で並びますが、中国語は基本的に英語と同様「主語、述語、目的語(SVO)」の順番で並びます。
日本語は助詞が多い言語ですが、中国語には助詞に当たるものがほとんどありません。ただし修飾・所属を表す「の」や所在・手段を表す「で」などは使われ、特に「で」は前置詞として考えられ、名詞の前に置かれます。
中国語の句読点は「標点符号」と呼ばれます。日本語では使わない「:」や「;」なども使われ、疑問文では必ず「?」をつけます。
標点符号(16種) | ||
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点号(7種類) | 文末 |
|
文中 |
|
|
標号(9種類) |
|
中国語の「,」と「、」は用途も意味も日本語とは全く異なります。「,」は日本語の読点「、」と同じで文中の区切りを表します。
「、」は並列を表し、単語と単語の間に使われます。
かつて話し言葉と書き言葉は全く違いましたが、1910年代後半に胡適らが提唱した「白話運動」を契機に徐々に統一され、現代中国語の話し言葉と書き言葉は、一部の単語を除き大きな違いはありません。
単語 | 話し言葉 | 書き言葉 |
---|---|---|
日曜日 | 星期天 | 星期日 |
元(人民元) | 块 | 元 |
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