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創業者対談 2019
初めて翻訳や通訳に触れた時のエピソードがあれば是非教えてください。
笹波
初めて触れたのは子供の頃、海外の児童文学などですが、私たちはテレビで放映されていた洋物のドラマやポップミュージック・ロックミュージック、翻訳文学にたくさん影響を受けて育った世代だと思います。子供の頃に読んでいた児童文学の中で、かなり難しいと思ったことがあり、大学生のときに読み返してみると、翻訳された文章が長すぎて分かり辛かったり、構文が上手く捉えられていなかったりしたことに気付きました。そのとき、翻訳は、難しい仕事なのだなと思いましたね。
相田
以前勤めていた会社では、国際会議がある時は通訳者を外注して、会社に来てもらい、同時通訳をやっていました。しかし時々、急遽、若手のスタッフが同時通訳をさせられたり、ウィスパリングなんですけども、みんなが持ち回りでやったりしたことがありましたが、これが結構難しいんですよね。だから英語が喋れるというのと通訳ができるというのは全く別物なんだなっていうのを非常に実感しました。ただ自分が直接相手とコミュニケーションを取る英会話と人に伝える通訳は全然違うものだと、とても思いました。
ブレインウッズの強みとは何でしょうか?
相田
うちの会社の社内について言いますと、海外経験のある人が多く、外国人の方も何人かいて、いろんな国の状況が分かる人がいるので、今後事業を拡大していくにあたって、非常に強力な要素だと思います。さらに、翻訳者、通訳者の方も国内だけではなく海外にも沢山いらっしゃり、そのような方々と仕事をしているので、一緒に相談しながら海外でもどんどん仕事ができる環境になってきているというのが強みですね。
笹波
最初に翻訳会社からスタートして、その後に通訳、字幕や吹替えなどの映像翻訳、外国語のできる人の派遣や語学研修、さらにはコミュニケーションデザイン事業部を立ち上げ、印刷物やWebサイトの多言語化サービスなど、豊富なサービスラインナップを設けたことでお客様がワンストップで使えるところが強みのひとつとなっていると思います。
AIや機械翻訳によって通訳や翻訳が不要になる時代が来ると思いますか?
笹波
私は不要になる時代は来ないと思います。というのは、言葉はまるで生き物のようで、時と共に変化していきますし新しい言葉も生まれます。それに応じて人が修正していく必要が必ずあります。最近聞いた話ですが、AIも使っていくうちに劣化するらしいです。AIの翻訳データが2、3年溜まってくると、取り込まれた玉石混淆のデータから、翻訳の精度が低くなっていくということです。AI翻訳もこれまでの機械と同様、システムの微調整をする必要があり、人の出番はまだまだありそうです。
相田
今、我々がやっている通訳、翻訳の作業の内の一部分やある特定部分は機械やAIに取って代わるだろうと思いますが、やはり人間が考えて調整し、仕上げる部分が何かしら残ってくると思います。今では逆にAIや機械翻訳を使うために必要な作業や役割が新しく必要になってきています。それを我々が学びながら、より良い翻訳・通訳をやっていくようにしたいですね。
創業当時、どうやってクライアントとの関係を築いていきましたか?
クライアントと接する中で心がけていることはありますか?
クライアントと接する中で
相田
お客様に自分たちの事を覚えてもらうのがとても大事だと思うんですけど、そのためには、逆に自分たちがお客様の事をよく知ってよく覚えるということが大事かなと思っています。創業当初は、お客様も非常に少なくて、お客様をよく知る努力というところから徹底するようにしてきました。
笹波
そうですね、私は相田さんと始めてからずっと、「お客様が我々のサービスを使ってビジネスで成功するにはどのようにサービスを提供すればよいのか、翻訳・通訳を使って頂いたお客様の目的達成をどうしたらサポートできるかな、ということまで考えてサービスを提供していかないとダメだね」という話をして、そこにフォーカスしてやってきたと思います。
ちなみに一番初めの頃の翻訳や通訳の案件はどういった内容でしたか?
笹波
メーカーさんの商品のプレスリリースとかありましたね。いろんなものは確かにありましたけども、当時はそんなにまだWebサイトの翻訳とかいうよりも、内部文書だったり、またはメディアに紹介するようなPR文書の翻訳だったりでしたね。
それから20年が経って案件の内容が変わった部分というのはありますか?
笹波
創業当初はあまり専門性もさまざまな分野をすべて網羅できるほどには翻訳者のネットワークがなかったので、そのときに比べるといろいろな分野に対応できるようになりました。Webサイトでもいろんな分野や業種に対応してますと謳ってますので、専門性を必要とされる仕事も増えてきていると思います。例えば、医療医薬とかIT系のものとか、中には金融系のものとか。仕事は非常に幅が広がってきたかなと思っています。
創業から20年が経とうとしていますが、創業当初から大きく変わったこと、また変わらないことは何ですか?
相田
会社の方針とか理念はあまり創業当初から変わっていないと思います。うちの経営理念に書かれている通りですが、結構早い時期に笹波さんと相談して作成しました。あまり中身は変わっていないので、結果的にやはり良かったのだと自分でも思っています。あまり大きい方針がコロコロ変わるようだとあまり良くないと思いますね。一方でスタッフはやはり時代に応じてというか、少しずつ入れ替わりがあって、今また徐々に若返ってきてる感じがありますね。新しい感覚や新しい時代の文化やトレンド、技術が分かる人が入ってきている感じがするので、また新しいブレインウッズを作りつつある感じがします。
笹波
私は、そうですね、創業当時から変わったことといえば、人の数が増えましたね。10年前くらいだと10数名くらいしかいなかったんですけど、今は30~35名ですのでかなり人は増えました。人が増えたことでいろいろなニーズに対応できるようになってると思いますね。
仕事は楽しいですか?
創業当時と現在の仕事に対する気持ちやモチベーションを教えてください。
相田
個人的にはお陰様でとても楽しく毎日やらせてもらっています。本当にこれは、一緒に働いてるスタッフみなさんのお陰だと思っています。非常に気持ち良く一緒に仕事をしてくれる人たちばかりなので、安心して仕事に集中できるいい環境であると私自身思っています。モチベーションはやはり創業当時から変わっていないと思います。ただ、気にするところは少し変わってきていて、創業当時は会社の打ち上げのために自分でもいろいろやらなければいけなかった(笑)ということがありましたけど、今はむしろ会社の仕組みをどう作って、みなさんスタッフが気持ちよく自主的・自律的に働いてもらうにはどうしたらよいかを考えることが多くなりましたね。
笹波
私の方もあまりモチベーションについては変わっていないと思いますね。どういったところがモチベーションアップに繋がるかというのは、やはりお客様から喜ばれたというのを社員の皆から聞かせてもらっときは、とても良かったなと思いますし、仕事の励みにもなります。それから新規サービスをいくつか立ち上げてきましたけれど、そういったサービスが成長しているのを実感したときには、励みになっていると思います。
1年後にはオリンピックがあります。
開催に向けて、あるいは開催後、ブレインウッズでやってみたいことはありますか?
笹波
必ずしもオリンピックだけではないのですが、ここしばらく外国からの訪日観光客の方や仕事をしに来られる方が増えてきています。ですが、旅行者や居住者にとって非常に重要かつ必要な多言語対応がまだまだ未完成です。オリンピックやパラリンピックの開催前後に問題が浮き彫りになるのではないかなと思います。一般企業や行政の対応に関しても、我々ブレインウッズが役に立てるのではないかと、いろいろできることがあるのではないかと思います。
相田
私も笹波さんと同感で訪日観光客、あと在日外国人の方向けのコミュニケーションのサポートを何かできればいいなと思っています。又、それとは別に、一般企業についても、オリンピックがひとつの契機になるかもしれませんが、国内の中小企業が、今後もっと外国へ事業を展開していく必要が出てくるだろうと思っているんです。なので、うちの会社は通訳、翻訳がメインではありますけども、言語だけではなく、海外に進出していく中小企業のサポートをいろんな形でできればいいなと思っています。
オリンピックで日本はどのように変わると思いますかまたは、全然変わらないでしょうか…?
笹波
え~、そうですね、全然分かりません(笑)民間企業もそうですし、お役所とか政府関係も、海外の人たちへの対応に対して意識が高まるのではないかなと思いますね。まあ、その結果よい方向に国際交流なども活発化したり改善されていければ良いと思うのですが。
外国語に興味を持ったきっかけは何ですか?
笹波
子供の頃は、アメリカや欧米からの番組とか音楽とか文化とかが盛んに入ってきた時代で、かなり影響を受けていたかと思います。特に小・中・高続けて、映画だったり文学だったりサブカルチャーだったり。音楽では、クラシックからロックミュージックまで。そういったものから結構触れる機会はありましたね。
相田
小学校高学年の時に親にラジオやステレオを買ってもらったんです。それでラジオで音楽を聴くようになって、海外の音楽、ロックですね。イギリスやアメリカのロックを聴くようになって。そうすると音楽は非常にカッコイイのだけど英語で何を言っているのか分からない。こんな素晴らしい音楽でどんな事を言っているのかとても知りたくて英語を勉強してみたいなと思ったのが一番のきっかけですね。
尊敬する人は誰ですか?
笹波
何か具体的にこの人!というのではないのですが、世の中の仕組みを素晴らしく変えていった人は尊敬しますね。例えばですけれど、難病を完治させるような薬を作った方々だとか、社会でこれまですごく不便だったことを解決するような偉業を成し遂げた人とか。そういった仕組みを作り上げた人が素晴らしいと思いますね。我々も何か言語サービスを通じて、いろいろとイノベーションを起こしていきたいという夢はあります。
相田
尊敬する人は国内海外たくさんいるんですけど、有名な方ですと、京セラの稲盛さんや、益々大活躍されているソフトバンクの孫さんは、とても尊敬していますし、本当に素晴らしいと思いながら報道をいつも見てます。あと、私は地元が新潟なんですが、越後の戦国武将、上杉謙信。あと、地元で首相になられた田中角栄さんは、自分が大人になってからいろいろ書籍などを読む度に改めてすごい人だなと思います。自分もほんの少しでも近づけたらいいなと思う時があります。
自分のスキルアップのために勉強していること、情報収集していることはありますか?
笹波
私は、仕事イコールスキルアップに繋がっていくと思うので、当社の情報システムやデザイン事業部など、いろいろな業務を担当していますけども、業務に関してリサーチしたり、新しいトレンドについて学んだりだとか、勉強になっていると思います。
相田
私は、世の中の最近のトレンド、またはいろんな考え方を学べるように、普段なるべくいろんな分野の本を読むようにしています。あと、定期的に友人や知人にも会うようにして、彼らの専門分野について聞いたり、各業界で活躍している人達と話して、最近の話題など教えてもらったりすることがあります。最近少し意識的に始めているのが、大学の社会人向けのオープンカレッジで自分の興味のあるテーマを見つけて参加することです。
自由に使えるお金があったら何がしたいですか?
笹波
考えられません(笑)あまり考えたことはないですね。
相田
ブレインウッズにさらに投資したいというのがひとつと、もうひとつは別の分野で社会貢献ができるような、特にビジネスに拘らないのですが、教育とか、これからの人を育てるようなことができたらいいなと思っています。
年齢関係なく今から始めたい趣味や習いごとはありますか?
笹波
私は、すでにたくさん趣味を持っているので、これ以上の新しい趣味は思いつきませんね。(笑)
相田
そうですね、若い頃にやってた趣味で、私の場合はスキーだったり野球だったり。またやりたいなと思います。ゴルフはちょっと最近なかなか時間が取れなくて行かなくなったんですけど。(笑)