これ何?
こんにちは。映像翻訳事業部の増田です。
東京では3月20日(日)に桜が開花しましたね。
娘と過ごす2回目の桜の季節。開花したばかりの桜を見て「はな!はな!」「きれい!」と嬉しそうに駆け寄りクンクンと鼻を近づけていました。花を愛でたり、優しく触れたりすることができるようになり成長を感じます。
娘が生まれてからずっとコロナ禍なので、特別なところへは連れて行けず残念に思うこともありますが、近所を散歩するだけで娘にとっては大冒険のようです。飛行機や鳥の鳴き声、電車の音が聞こえるたびに立ち止まり、音のするほうを見つめます。いろんなことに興味を持って日常のちょっとした変化を楽しんでいる様子を見ているとほっとします。
最近は「これ何?」と聞いてくるようになりました。便利な言葉を覚えたと言わんばかりに、目を輝かせて「これ何?」を連発してきます。「これは〇〇だよ」と教えるとその言葉を何度も繰り返します。
「何」は言語を習得していくうえで魔法のような言葉ですね。
言語学者の金田一京助はアイヌの言語を学ぶために、わけの分からない絵を描いて現地の子供たちに見せてアイヌ語で「何」を意味する言葉を聞き出したというエピソードがあります。それからいろいろなものを指して現地の人々に「何?」と聞きながらアイヌ語を覚えていったそうです。
娘も「これ何?」の問いかけによって、これからいろんなことを吸収していくことでしょう。分からないことがあるとすぐにネットで検索してしまう私ですが、娘を見ていて人とコミュニケーションを取りながら、経験を通して言葉を覚えていく楽しさを思い出しました。コロナが収束し、今よりずっと世界が平和になったら、新たな言語や文化を学びにいろんな国や地域を訪れたいです。