唐揚げか空揚げなのか、から揚げであるべきなのか・・・
先日、ある新聞のコラムを読んでいてカラアゲが「空揚げ」と表記されていたことに愕然としました。カラアゲは、「唐揚げ」だと信じて生きてきた四半世紀×2以上の私の人生を揺るがす個人的な一大ニュースをシェアさせていただきます。
私:空に揚げるだって。この新聞ちゃんとモジコウ(文字校正)いれてるのかな?からあげって、「唐」に「揚げ」だよね?
妻:その通り!
これは誤字なのだ、ということで妻と意見が一致。ところが、調べてみると、NHKの新用字用語辞典では、「から揚げ」を推奨し「空揚げ」は良いが「唐揚げ」は使わない表記であると記されていました。一方、朝日新聞の用語の手引きでは、「空揚げ」よりも「から揚げ」と「唐揚げ」を良しとしているようです。
ここまで来るととても気になりだしたので、手近の辞書を片っ端から引いてみました。自宅の新明解と広辞苑には「空揚げ」のみ表記されており、「唐揚げ」の地位が危うくなりだしました。私のPCの漢字変換では、「唐揚げ」がまっさきに表示されますが、iPhoneでは「から揚げ」の表記しか出てきません。「から揚げ」でいいんじゃないの~?という声が聞こえてきそうですが、妥協はできません。
だって、レストランや居酒屋ではだいたい「唐揚げ」って書いてありますよね…たぶん、ですが。
日本新聞協会では「『唐揚げ』を使わずに『空揚げ』で統一する」とのことですが、私は、納得がいきません。
では画像検索してみるとどうでしょう?
「からあげ 製品」で商品パッケージの画像検索をしてみるとほとんどの食品が「から揚げ」と表記されており、「空」「唐」共に使用されている商品が見当たらない! 「唐揚げ」も「空揚げも」、「から揚げ」に負けてしまうのか?そんな不安に苛まれながらもさらにせっせと検索を続けます。「空揚げ 商品」では「空揚げ」としている商品パッケージは私の見る限り見当たりませんでしたが、「唐揚げ 商品」では、あったのです!大阪王将の「唐揚げ」と表記された商品が!それにマルハニチロの「いか唐揚げ」とニチフリの「唐揚げ丼風ふりかけ」も私の心を和ませてくれました。しかしながら、「から揚げ」の一人勝ちについてはもう疑問の余地がありません。
翌日、会社の近所でお昼や夜によくお世話になっている青山もくちさんの日替わり定食弁当を購入したきのことです。
ここの黒酢とり唐はとても美味しいので、毎日食べても飽きません。ん?何気なくお弁当を入れてくれた袋を見てみると…
「とり唐」と記載されているではありませか!
そう、皆さん、「とり唐」は誰もが「トリカラ」と読めると思いますが、
「とり空」では、誰が読んだって「トリゾラ」としか読めません。
「とりから」だと、トリから観る寄席、みたいなことになりませんかね?
もとい、「トリノカラアゲ」について言及するときは
「とりから」でも「とり空」でもなく、「とり唐」が一番日本人の心にフィットする表記なのだと私は思うのです。
地域によって呼び方や表記の違いが、ひょっとすると有るのかもしれませんが、それはまた後日調べてみたいと思います。
写真は、私の心をささえてくれた青山もくちのお弁当。この日は日替わりで、サバミソが唐揚げと仲良く並んでいます。
笹波